
フットケア・足健診
フットケア・足健診
当院は、糖尿病専門医として、地域の皆様の糖尿病治療と合併症予防に力を入れています。特に、糖尿病足病変の予防と早期発見に重点を置き、皆様が健康で快適な生活を長く送れるようサポートいたします。
糖尿病は、高血糖が続くことで全身の血管や神経に障害を引き起こし、足にも様々なトラブルである糖尿病足病変を引き起こします。足病変は、最悪の場合、足の切断に至ることもある重篤な合併症であり、予防と早期発見が非常に重要です。
糖尿病により足のトラブルが起こりやすくなる主な理由は以下の通りです。
神経障害
足の感覚が鈍くなり、小さな傷や水ぶくれに気づきにくくなります。
血行障害
足の血管が動脈硬化を起こし、血流が悪化するため、傷が治りにくく、感染症にかかりやすくなります。
免疫力の低下
傷や感染症が重症化しやすくなります。
足の変形
特定の場所に負担がかかり、タコや魚の目ができやすくなります。
これらの要因が重なることで、糖尿病患者さんの足は非常にデリケートな状態になり、放置すると深刻な潰瘍や感染症に発展する可能性があります。
当院では、糖尿病足病変を予防するために、定期的な足健診を強くお勧めしています。足健診は、糖尿病治療において非常に重要であり、早期発見・早期治療の鍵となります。
足健診では、主に以下の項目を丁寧に確認します。
視診・触診
皮膚の状態(乾燥、ひび割れ、発赤、潰瘍、タコ、魚の目、爪の異常など)を細かく観察します。
神経学的検査
音叉やモノフィラメントを用いて、感覚神経の障害の有無や程度を評価します。
血流検査
足の動脈の脈拍を確認し、ABI(足関節上腕血圧比)検査やSPP(皮膚灌流圧)検査で血流状態を評価します。閉塞性動脈硬化症の早期発見に有効です。
足の変形チェック
扁平足や外反母趾などがないか確認します。
爪のチェック
巻き爪、肥厚爪、爪白癬などがないか確認します。
これらの検査結果に基づき、患者さん一人ひとりに合わせた適切な予防策や治療計画を立てていきます。足健診を定期的に受けることで、足の小さな変化も見逃さず、重症化する前に対応できるようになります。
糖尿病足病変の予防には、日々の予防的フットケアが欠かせません。当院では、患者さんご自身で行うセルフケアの指導に加え、専門的なフットケアを提供することで、足病変のリスクを低減します。
毎日足を観察する
お風呂上がりなど、毎日決まった時間に足を隅々まで確認し、異常がないか注意しましょう。
毎日足を清潔にする
優しく洗い、指の間まで水気をしっかり拭き取ります。
保湿をしっかり行う
乾燥によるひび割れを防ぐため、保湿クリームを塗りましょう。
適切な靴を選ぶ
足に合った、つま先にゆとりのある靴を選びましょう。
靴下を着用する
吸湿性・通気性の良い素材で、締め付けのないものを選びましょう。
爪のケア
深爪にならないようまっすぐに切り、異常があれば専門家に相談しましょう。
低温やけどに注意
湯たんぽや電気毛布などの使用には注意が必要です。
ご家庭でのセルフケアだけでは難しい、専門的なケアも当院では行っています。
角質ケア(タコ・魚の目処置)
潰瘍に発展するリスクのあるタコや魚の目を安全に除去します。
爪ケア
肥厚した爪や巻き爪などを、専門の器具や技術を用いて安全にケアします。
フットウェアの相談
患者さんの足の状態に合わせた靴選びやインソールに関するアドバイスを行います。
これらの予防的フットケアは、定期的に受けることで、足の健康状態を良好に保ち、糖尿病足病変の発症リスクを大幅に低減できます。
院長は日本糖尿病学会認定糖尿病専門医として、最新の知見に基づいた質の高い糖尿病治療と合併症予防を提供します。
足健診に力を入れ、神経障害、血行障害、足の変形などを詳細に評価する検査機器を完備し、早期発見に努めます。
セルフケア指導に加え、専門家による角質ケアや爪ケアなど、実践的な予防的フットケアを提供します。
医師だけでなく、看護師、管理栄養士など、多職種連携で患者さんをサポートし、必要に応じてフットケア専門の医療スタッフなどとも連携します。
重症化した足病変に対しては、総合病院や専門病院との密な連携により、迅速かつ適切な対応ができる体制を整えています。
糖尿病は、適切な管理と予防を行うことで、健康な生活を長く送ることができる病気です。足の健康は、日常生活の質に直結する重要な要素です。
「足にしびれがある」「足が冷たい」「足に傷ができやすい」「タコや魚の目がなかなか治らない」など、少しでも気になる症状があれば、放置せずにご相談ください。症状がなくても、糖尿病と診断された方は、定期的な足健診をお勧めします。
当院は、患者さんが安心して足の悩みを相談できる「足のかかりつけ医」として、皆様の健康を全力でサポートしてまいります。
TOP